遠くで使う木質燃料のほうが、近くで作る紙の原料より重要なのか
当社、というよりも山口県の林業施策に致命的な影響を与えかねない状況が、
今まさに行われています。
表題のことですが、岩国市に新たにチップ工場が設立するそうです。
岩国市といえば、何度も何度も言ってますが、
国内トップクラス、山口県が胸を張って他県に自慢できる製紙工場があります。
近隣の広島県や島根県だけでなく、九州からも国産材を集めています。
ついに岩国市にチップ工場ができるわけですが、
なんとその木材チップ製品は、すぐそばの岩国市の製紙工場で使いません。
山陽小野田市の電力会社の発電用として、燃料に使われるそうです。
そもそも、
燃やすための木を伐って出せばお金を出すよ。それも杉と桧だけね。
紙用の木を伐って出してもお金をださないよ。
両者の違い?
それは、納める先が違うだけだよ。あと、広葉樹使っても意味無いからね。
だから燃料用チップを作っている会社に全部納めてね。
という状況になっています。
こんなことを言うのもなんですが、、、
1、化石燃料(車のガソリン)を使ってわざわざ遠くの発電所に運んで燃やすのですか?
そのガソリン分、燃やしたほうが環境にいいんじゃないですか?
また近くに有効活用できる場所があるのに無視ですか?
2、紙の原料(製造業のマテリアル)が、ただの燃料よりも位置づけが下ですか?
3、燃料用チップ、パルプ用チップともにまったく同じ設備から、同じ品質のものが生産されますが、
(産業廃棄物業者は別)少なくとも岩国でできるチップ工場はそうですが、
なぜ燃料には補助が出るのですか?バイオマスって名前がつけばいいのですか?
4、日本を代表する工場を持つ県が、その足を引っ張ってどうするのですか?
島根、広島はうまく利用していますが?
5、林業=杉桧ですか?地域材=杉桧ですか?
6、このままでは建築材の自給率100%にしても、用材自給率100%になりませんが?
パルプ用チップの国産化は無視ですか?
7、つまり製紙会社は採算の合わない国内はやめ、海外に移せ、と。
国内の林業家は、とにかく杉と桧だけを切っておけ、ということですか。。。
だんだん脱線しましたが、これ誰のせい?といわれるとやはり自分の責任が大きいと思っています。
だって上記の内容は誰でもわかる話。
根本的に言ってくる人がいるかどうかが、島根広島と山口県の違いだと思っています。
ということで、今からでも言い続けます。
このままだと山口県の林業が危ない。本当に。