山口県森林組合連合会と、買い方の製材所の会である、
「共販親木会」に初めて出席しました。
どういった会なのかよくわからないまま、
「県内製材所と県森連の方との意見交換ができるチャンス」
と思い、出席しました。
出席して思ったのは、
思ったより出席者が少ないな、というのが第一印象です。
会員数は60社なのですが、出席は20名弱でした。
なにせ新参者なので当社の社名と私を知らない方が多く、
一通り挨拶しようと思い、懇親会では注いで廻りました。
色々な方の話を聞けたのですが、
一番印象に残ったのが岩国の今井木材株式会社の社長さんです。
当社では構造材の生産よりも内装材の生産に特化して力を注いでいます。
それは過去、構造材も内装材も建材販売も何でも手を出しており、
まったく特徴のない、かつすべてが中途半端で実質黒字部門がないという状態だったためです。
強者が手を出さない(出しにくい)ところに経営資源を一点集中することで、
弱者なりに強者と戦える場を見出し、今後生き残っていく。
どこに経営資源を集中させるか考えた結果、
当社ではオーダーメイドでの内装材加工を選びました。
構造材の生産では、高価な機械設備を導入した大型工場には対抗できないと考えたからです。
一方、大型工場でないに関わらず構造材で実績を上げている会社がいくつかありますが、
山口県内では唯一健闘されていると言っていいのが今井木材さんです。
ずっと気になっていたので、いろいろ思い切って聞いてみました。
今井社長からの言葉でとても記憶に残ったのが以下の内容です
「例えば人は有名レストランで食事をしたい人ばかりではなく、小料理屋で食べたい人も居る。
小料理屋だって生き残っているとおり、大型工場で生産された木材がいやな人も居る。
その人たちのために作っているんだ」
今井社長の真面目さ、事業に対しての誇りと真摯さがよくわかりました。
当社では山林部を設けていて素材生産者から直接購入していることもあり、
県森連等の原木市場での購入量があまり多くありません。
また、内装材主体ですと、どうしても節のないものの注文が増え、
節の有る材(一等材)が増えてしまいます。
これらの材は、きちんと乾燥すれば構造材として十分使用できます。
ただし当社1社ではそろえることが難しいでしょう。
天然乾燥+中温乾燥ということになるでしょうから、
時間がかなりかかり、また場所がかなり必要になります。
当社の倉庫にも限界があります。
公共建築物等における木材の利用促進の法律も制定されたことですし、
きちんとした考えを持っていらっしゃる方々と組み、
木材(良材)利用推進に貢献していきたいと思っています。
今井社長、いろいろご教授ありがとうございました。
2012年3月3日
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