ウレタン塗装は木材の吸放湿機能を妨げるか
先日行われた木の家の健康を研究する会にて、工務店の方から
「せっかく無垢材を使っても、ウレタン塗装だと無垢の機能を殺してしまうのではないか」
という質問が有馬孝禮先生(東大名誉教授)にされました。
私もそのように思っていました。
その機能とは、吸放湿性です。
(手触り、温かさなど体感の部分は除く)
そこで有馬先生のコメント
ウレタン塗装は湿度を吸ったり吐いたりしないわけではない
浸透性の塗装に比べその速度は遅いが、ちゃんと吸放湿はしている
要は、使う場所や使い方で選べばよいのではないか
と仰られたと思います。
確かに、ウレタン塗装のフローリングもちゃんと収縮膨張をしている現場を多々見ています。
塗装されていない面があるからというわけでなく、全面ウレタン塗装の材料もちゃんと収縮膨張しています。
木材が収縮膨張する=木材が水分(湿度)を吸放湿している
と言えますので、確かにその通りでした。
無垢材は水が苦手ですので、水回り(キッチン・トイレ等)に使うのは悪くないと思います。
さらに、広葉樹材でウレタン塗装を施すと意匠性がグンと上がる場合もあります。
当社では基本的に自然塗装を推奨していますが、ウレタン塗装をすることも可能です。
さらに、無垢材に近い体感の「特殊ガラス塗装」も対応可能です。
(ウレタンのように表面がつるつるでなく、浸透性塗料のため肌ざわりが無垢に近い)
使用場所、使用される方に合わせて無垢材を使うことが可能ですので、迷われた方はぜひお問い合わせください。