早朝(4:30)より出発して、島根県に地松(赤松)の丸太を買いに行きました。
場所は、中国山地のど真ん中、島根県邑智町にある「江の川(ごうのかわ)木材共販所」です。
弊社は、基本的にはすべて山口県産材を使用していますが、地松だけは山口県ではめったに手に入らず、島根県から購入しています。
ここのところ残念ながら、山口県は元より島根県西部(益田市)・広島県西部でも地松がなかなか手に入らなくなりました。
扱いが難しいことや、一昔前の地松信仰が薄れるなどニーズが減少していることもありますが、松くい虫の侵攻が一番の要因でしょう。
例えば弊社のある長門市日置には大量の松枯れした立木が目に留まります。
せっかく育った若い松も、気が付いたら赤くなっていく様を何度も目にしました。
しかし中国山地の中部、邑智町に行けばかなりの量が出ています。
寒冷地であること(松くい虫の被害が少なく、アオカビの影響を受けにくい)、昔から地松の扱いに慣れている製材所が多いこと、大消費地の関西圏がさほど遠くないということが要因に上げられそうです。
ただし地松には季節があります。春になると、伐採したらすぐ青カビが生えてしまいます。
江の川木材共販所の所長から、「地松なら今年最後になります」という連絡を受け、気合を入れて買いに行きました。
今まで委託をしていましたから、江の川で自身で入札するのは初めてです。
下見を兼ねて早めに着いたのですが、「全数競り」と聞いてびっくりしました。事前に札を入れる「入札」ではなかったのです。
自分の経験の無さからなのでしょうが、初めての体験です。
競りにおいて、私の番号は「241」番。初体験と言うことで、正直緊張しました。
9時半から競りがはじまりました。記念市ということで多くの方がいらっしゃいました。
容赦なく競りが行われます。
幸い、杉や桧で競りの様子がわかったので、地松のタイミングの時は金額を
興奮しているわけではないのですが、私の声が大きかったため皆さんから「じろっ」と見られる羽目に…
おまけに手を挙げると「五本指」→「5千円」という意味に取られたり、さらに、金額をちょっとでも迷ってると競り落とされる。あー欲しかったのに!という材も多数。
終わったのは12時半。4時間の長丁場でした。疲れた・・・
最後に、うちが落札したわけではないのですが珍しい材の写真を。
超超貴重な木材「黒柿」です。
根っこの部分なのに、えっ!?という金額で取引されました。
(同業者さんは、写真から金額がわかりますね。)
金色のテープは「金賞」ということで、落札者には金色のテープが張られます。
結局地松のみ、大体の予定数量分(約50立方メートル)購入しました。
次に購入できる秋までは、既存の在庫含めなんとか足りそうです。
帰りは疲労困憊の状態で帰りました。何せ片道3時間半、遠い…
2015年4月3日
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