「中温でも割れない乾燥」について
当社、日刊木材新聞が来るのが2日遅れなのです。
山口県長門市、そんなに辺鄙かな・・・
さて6月19日の新聞が今日届きました。
表題をみて、驚きました。
「中温でも割れない乾燥」
待ち望んでいた乾燥方法がついに現れた・・・。
内容を見ても、特別な設備は必要なさそうですし、
ランニングコストも大して上がることもなさそうです。
技術的にもはっきりと確定された模様です。
少なくともどっかの口だけオカルト乾燥方法と違い、
理論と実際の数値に基づいた方法であることは容易に想像できます。
開発者に名を連ねる岡山県の河崎先生は常々以下のようなスタンスでした。
・まず所定の含水率まで近づけること、乾燥材であることは必須。
・高温セット方式はメリットもあるが当然デメリットも有る
・とはいえ天然乾燥や中温乾燥にもデメリットが有る、そもそも所定の含水率まで届きにくい。
・今のところ高温セット+中温乾燥材が良く出回っているが、
新しい乾燥法ができればそちらに切り替わると思う。
今回の「中温でも割れない乾燥」は、
「高温セット派」も「アンチ高温セット派」も、
お互いの欠点を打ち消す乾燥法であると思われます。
今後は、「高温セット材」や「天然乾燥+仕上げ乾燥」にとってかわり、
この乾燥方法が主流になってくると思いますし、
もうオカルト乾燥法が持ち上げられることもないでしょう。
さらには今まで「高温セット派」・「アンチ高温セット派」が
お互いを批判しあっていたわけですが、
これを機に収束することを強く望みます。
目的は、誰もが皆「国産材使用の推進」ですから。
今のところ特許をとられてインセンティブを払われたところに技術公開ということですが、
(膨大な開発費を払われたはずですから、当然と思います)
将来は林野庁等に特許権を買い取っていただき、
これを日本中に広めていただきたいですね。
開発に携われた、
・岡山県の河崎先生
・岡山県の院庄林業さん
・静岡県の大井製作所さん
には本当に敬意を表します。
国産材は今危機に瀕していますが、これは大変良いニュースです。
昨日、とてもやりきれなかった私の感情も一気に収束に向かってます(笑