facebookでの投稿「違法伐採の木で作られた紙」その2
>近藤友宏
この場を借りて申し訳ござませんが問題提起させてください。
環境省のポスター
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=11018&hou_id=9474
違法伐採された製品は使わないように言われています。
…
現在、違法伐採された木材製品は日本国内にてどこに使われているのか?
私の浅い認識の範囲では、建築用材はほとんど合法であると思います。
(合板、MDF等はわかりませんが使用率は低そうです)
では違法伐採の木製品は何かといえば、大半が紙、特にコピー用紙だと思っています。
具体的には書きませんが東南アジアのものです。
すでに国内コピー用紙の4割は外国製品が使用されているそうですが、大半が違法伐採された「木製品」です。
大手ネットショップでは1箱で2本植林するとかホームセンターで販売されている格安コピー用紙も植林材を使用していますなどPRされており、普通の人は違法伐採の木製品を使っていることに気付きにくいようになっています。おそらく、国内林業業者、国産材(地域材)を使用を売りにしているビルダーさんの中にも知らず知らずに使っている方は多いと思います。何せ4割ですから。
ただでさえ広葉樹の用途はほとんど無視され、針葉樹もFIT制度で紙パルプ用チップの存在感が薄まる中、海外の違法伐採材を使った製品を作っている会社がシェアを増やしている。紙パルプ産業だけの話でなく、日本いや世界の林業の問題につながると思いましたので提起させていただきました。
>Yさん
どう考えたらいいのでしょうね。人類の課題ですね。人工は増えるでしょうし、便利な暮らしを求めるでしょうし。人類の拡大は止められないとしてどう考えたらいいのか。まずは自分に出来ることをするでしょうね。
>近藤
googleで検索したら実名挙げて環境や人権問題にまでなっていましたが、そこまですると強制的な印象を受け、一般の方は辟易してしまう気がします。ネガキャンによる一般ユーザーへの問いかけというよりも、日本の製紙メーカーの頑張りと国の施策に期待したいです。
>近藤 友宏
Yさん、コメントありがとうございます。建築ではずいぶん前から国産材回帰が言われ実際使われているに関わらず、紙パルプは置いてけぼりな気がします。自分にできることとして「国産材を使わなきゃ!」と国産材で家を建てていただいた方が知らず知らずに違法伐採コピー用紙を使う。便利な暮らしのため安い方を買うのはしょうがないとしても、建築業界では違法伐採の材はほとんど出回っていないのはなぜでしょう?中国産材でもFSCのマークが付いてたり。もっと勉強したいと思います。
>Sさん
以前、私も役人の方に「どうして?」「もっと、関税がかけられないのか」と聞いた事があります。これは、林野庁でも環境省でもなく、外務省や経産省、財務省の管轄かな、輸出や原油の輸入と引き替えなのかなと。開発途上国の支援が絡んでおり、紙製品は、関税がゼロだったと記憶しています。
違法伐採であっても、輸入量を減らす訳にはいかなかったという所ではないでしょうか。
ただ、安いコピー用紙が輸入される事で、国産の紙の製造量や国産のチップ材の量が減ったり価格が安くなった訳ではありません。変わったのは、コピーの使用量が増えたのと、紙の価格が安くなった事で、製紙会社や販売されている方の利益が、少なくなって経営がきつくなったという事でしょうか。
ちなみに、国産広葉樹は、m3あたり針葉樹の1.75倍の価格です。輸入広葉樹と比べても、そう変わらないよい価格で買い取られている時期もあります。製紙会社も、為替等に影響されない広葉樹が国内で手に入れる方が、本当はありがたいはずです。更に、違法伐採とは別に、環境方面でいうと、輸入している広葉樹チップは ユーカリなどの早く大きく育つ木で、畑のような所で育てられており、持続可能な森林と言えど、緑の砂漠と言われ、植林前の原生林の伐採や生物多様性で問題になりかけていたりもします。
コピー用紙や印刷用紙は、広葉樹の短い繊維でないとなめらかにできないそうですが、日本では、まだ広葉樹を伐採する事への抵抗は強いですし、環境に配慮した広葉樹の伐採については、ほとんど議論もされていません。国産チップ中の広葉樹のしめる割合は1/4もありますが、国産が強調されていませんよね。又、環境省管轄のグリーン購入で点数も低いです。国産の紙を増やすのは、林業の方のがんばりにもかかっているのかもしれません。が、原料の広葉樹チップでも今の7.5倍、インドネシアからのコピー用紙の輸入をやめると、もっと必要になってきます。日本の森林で環境に配慮された広葉樹の搬出が持続的に可能なのかという問題にぶちあたります。
使え!と言ったら、よその国の事より、自分たちの国の森林をなんとかしてから言ってくれと言われそうですよね(笑) ちなみに、少し前の情報では、インドネシアで違法伐採に対する取組みがはじまったようです。
又、建築材でも 違法伐採かもしれないいう木はあります。
長くなりましたので、この話は 機会があれば 又。長文 お許し下さいませ。
>Aさん
先日、都内で開催された違法伐採関連のセミナーに参加したんですが、アメリカ、EU、オーストラリアでは違法伐採対策を強化する新たな制度が導入されるようです。
その制度構築にあたっては、国内の林業・木材産業界の積極的な働きかけと協力があったとか。それは、違法伐採による安価な木材製品が自国に流入することによって不利益が生じるのを未然に防止しようという意図が働いていたからだと思われます。それともうひとつ、見過ごせないのが、アメリカやEUでは木材の自給率が高いので、輸入材に対する水際措置が業界内でコンセンサスが得られやすいということです。
翻って日本の場合を考えると、なんだかんだいっても外材が7割以上のシェアを占め、おそらくは違法伐採材を含む外材の商いで事業を展開している業者もたくさんいるわけです。ですから、政府に対する業界としての働きかけもどうしても及び腰になってしまう。
こうした背景もおさえつつ、この問題への対処を検討する必要があると思っています。
続きます。