TPP参加の是非を傍観する
本日はコンサルタントの先生が来社され打ち合わせを行いました。
雑談の中でTPPの行方の話がちょっとだけでたのですが、
私は「TPPは当社にはあまり関係ない話で、第3者的に眺めてます」
と話しました。
無論国の行方を大きく左右する可能性の有る話ではありますので、
まったく影響の無いわけはありませんが、ご存知のとおり木材はすでに関税0です。
「木材は重くかさばるから、実質輸送費という関税がかかっている」
と言われていますが、中国から欧州への輸出の帰り便を利用していること、
丸太でなく製品を入れているため現在では輸送費はかなり安く抑えられているそうです。
「TPP 林業」でググってみたらいろいろ評論がしてあります。
元農林水産大臣の言葉なども出ていますが、
「農業も林業と同じく駄目になる」と、「林業は関税0でおかしくなったわけじゃない」
に分かれています。
私個人は、農業の分野は勉強不足のためここで何か書くことはできませんが、
少なくとも林業・製材業は「楽して儲かった」時代があったのは事実だと思っていて、
外材との競争に晒されたのも事実で、林業+製材業の双方で負けてきたのも事実です。
(多分昔を知る業界の方は皆そう思っているはず。)
今はどうか。
確かに杉材の構造材は安い。
製造するのがいやになるくらい安い。
というわけで当社は基本的に量産型の価格勝負の製品を主力にしていませんが、
価格面で外材に勝つ商品を作られている方々もいらっしゃいます。
一方、その方々は非難を浴びやすい。
・補助金をとってきたもの勝ち
・大型工場ばかりで小規模業者は壊滅
・皆伐で山が禿山となり山が死んでしまう
・高温乾燥で細胞が死んでしまう
・山主にはまったく利益が残らない
これらに対し、今まではつぎはぎ的な補助金で対処していましたが、
抜本的な対策を林野庁が本気で打ち出しています。
関税0の洗礼を数十年前に浴びた結果、林業はどうなるのか。
少なくとも、現状から何とかしようとしている方々が残って本気になっている。
とても微力ですが私もその一員です。
さて、TPP参加の是非を傍観します。
いったいどうなるのでしょうか。