この日は岩国国際観光ホテルにて、
日本製紙グループ事業復興計画の説明会が行われました。
すでに計画内容についてはテレビ・新聞にでており、
詳しくは事前にFAXでいただいていたことで大雑把には理解していました。
最も影響がある富士市には申し訳ないのですが、
岩国工場近辺では、チップ生産者にはほぼ問題はないといってよさそうです。
大竹工場でのパルプ生産を岩国工場に統一、海外チップの使用量減少でカバーされます。
日本製紙グループでの復興計画はマーケットでは評価されているようで、
実際株価は一時期(石巻工場被災ショック)に比べずいぶん上昇しています。
詳細ではいくつか問題点もないことはありませんが、まずは安心した内容でした。
当社も以前の事業計画(生産量を増やす方向)を変更することはなさそうです。
以下、日本製紙個別のことでなく、世界の木材チップ動向を箇条書きにしました。
・中国の木材チップ需要量が極端に増えている。
・その輸入の大半は東南アジア(とくにベトナム)からだが、限界に近づきつつある
・オーストラリアは植林経営が実質破綻している。(投資ファンド絡み)
・オーストラリアの今伐期を迎えたユーカリ材があるにはあるが、これ以上は太らない
・上記要因から、世界の紙需要に対する木材チップ供給が非常にタイトになりつつある。
・日本の木材チップ需要が大きく減少しているため、供給側の問題がたまたまクリアできている
→もし日本の需要がリーマンショック前と同レベルで推移していたら、チップショックが起こっていたであろう
幸い日本には森林資源はあり、紙の内需もそれなりにはあります。
何があるかわからない他国よりも、国産チップのほうが供給体制は安定しているといえます。
当社としても今後ともしっかり生産していけるよう、問題点を一つずつ解決してまいります。
P.S.
なおこのニュースが発表されたのが8月上旬で、家内と子供が実家に帰っていた時でした。
静岡県内では大問題として取り上げられていたそうです。
2011年8月26日
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